タクシーで「急いで!」とスピード違反を煽ったら犯罪?
これって違法なの⁈
「大事な会議に遅刻しそう」「終電を逃したくない」……そんな時、タクシーに乗って「運転手さん、急いでいるからスピード出してください!黄色信号も突っ切って!」と頼んだ経験はありませんか?
後部座席に座っている乗客側からすれば、お金を払ってお願いしているだけで、実際に車を運転しているのはドライバーなのだから自分には責任がないと思い勝ちです。
しかし、乗客の強い要求によって運転手が交通違反を犯し、事故を起こした場合、乗客も「教唆罪(きょうさざい)」や民法上の過失責任を問われる可能性があります。
犯罪をそそのかした?「教唆罪(刑法第61条)」成立の危険
日本の刑法第61条では「人を教唆して犯罪を実行させた者には、正犯(実際に罪を犯した者)の刑を科する」と定めています。
- 違反を強く誘導した場合:運転手が拒否しているにもかかわらず、「チップをあげるからスピードを出せ」「遠回りするな、信号無視しろ」と強く指示・強要した場合、乗客は道路交通法違反の「教唆犯」とみなされるリスクがあります。
- 脅迫に近い要求:「指示に従わないなら運賃を払わない」「暴言を吐いて脅す」といった行為があった場合、強要罪や威力業務妨害罪が追加で成立することもあります。
事故が起きたら「損害賠償金」を一部負担させられる!
もし、乗客の「急いでくれ」という指示による過速や無視が原因で人身事故が発生した場合、民事上の責任(損害賠償)からも逃れられません。
通常、タクシー事故の賠償金はタクシー会社や保険会社が負担しますが、乗客が危険な運転を強要していた事実がドライブレコーダーの音声などで証明された場合、乗客側にも「過失」が認められます。結果として、被害者への賠償金の一部を乗客が負担させられる(求償権の行使)ケースが存在するのです。
スマートな乗客になるための正しい対処法
目的地に早く着きたい気持ちは山々ですが、法律の罠にハマらないための心構えです。
- 「安全な範囲で最短ルート」をお願いする:
「急いでほしい」と伝えること自体は違法ではありません。ただし「スピードを出して」ではなく、「抜け道や有料道路(高速)を使って最短で行ってほしい」とお願いするのが正しい頼み方です。 - 時間的余裕を持って移動する:
事故が起きてしまっては、遅刻どころか人生のスケジュールが大きく狂うことになります。「急がせた結果の事故」は誰も幸せになりません。
まとめ
「乗客はお客さまだから何でも言える」というのは大きな間違いです。車内のドライブレコーダーには、あなたの発言や指示がすべて録音・録画されています。過剰なスピード違反の要求や信号無視の強制は、ドライバーを犯罪者に仕立て上げるだけでなく、あなた自身も法的な責任を負う自爆行為です。
急いでいる時こそ冷静になり、プロのドライバーの safe driving に身を me 委ねましょう。安全に目的地へ到着することこそが、最大の近道です!