知らずにやっている電気窃盗の罠、 カフェのコンセントで
これって違法なの⁈
外出先でスマートフォンのバッテリー残量が残りわずかになり、焦って駆け込んだカフェやレストラン。たまたま座った席の近くや壁際に、業務用のコンセントを見つけました。
「お店のお客さんだし、数分だけ充電させてもらっても大丈夫だろう」と、持参した充電器を差し込んでスマホを充電する。現代の日常生活において、悪気なくやってしまいそうな光景です。
しかし実はこれ、日本の法律上、非常に重い刑罰が科される可能性のある「電気窃盗(せっとう)」という立派な犯罪行為であることをご存知でしょうか?
店側の許可を得ずにコンセントから無断で電気を使うと、日本の刑法第235条の「窃盗罪」に該当し、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金という、とんでもないペナルティを受けるリスクがあるのです。
目に見えないのに?!刑法第245条「電気は財物とみなす」という大原則
「形のあるモノを盗んだわけじゃないのに、なぜ窃盗罪になるの?」と疑問に思うかもしれません。その理由は、日本の刑法第245条に明確に規定されています。
この条文には、「この章の罪(窃盗や強盗)については、電気は、財物とみなす」と書かれています。つまり、電気は目に見えず、触れることもできませんが、法律上は「財布や商品と同じ価値のある物」として厳格に扱われるのです。
そのため、管理者の許可なく勝手にコンセントから電気を引き込んで自分の端末に蓄える行為は、「他人の財物を盗んだ」ことになり、コンビニで商品を万引きするのと法的に全く同じ犯罪(窃盗罪)が成立します。
実際に逮捕者も!2019年に起きたコインランドリーでの事件
「たかが数円分の電気で警察が動くわけがない」と高を括ってはいけません。実際に、無断充電によって警察に逮捕された事例が存在します。
2019年、兵庫県にあるコインランドリーにおいて、店内の業務用コンセントを無断で使用し、自身のパソコンを充電していた男が、店舗側からの通報により「窃盗の疑い」で現行犯逮捕されました。
盗んだ電気の料金自体はわずか数円程度かもしれませんが、法律上「被害額が少額だから罪にならない」ということはありません。店側が「悪質な無断利用」と判断して被害届を出せば、警察は厳正に対処するのです。
バッテリー切れのピンチを合法かつ安全に乗り切る3つの正攻法
外出先でスマホの充電が切れそうになったとき、犯罪リスクを完全にゼロにしてスマートに解決する方法です。
- 1. 「電源利用可能」を明記している店舗に入る:カフェやファーストフード店を探す際、店頭やアプリで「コンセントあり」「充電可能」とアピールしている店舗を選びましょう。客席のコンセントであれば安心して利用できます。
- 2. モバイルバッテリーのシェアリングサービスを使う:現代において最も賢い選択肢です。コンビニや駅の改札付近、商業施設などに設置されている「ChargeSPOT(チャージスポット)」などを利用すれば、数百円でその場でバッテリーをレンタルし、移動しながら安全に充電できます。
- 3. どうしても使いたい場合は店員に必ず確認する:客席にコンセントがあるものの、使っていいか迷う雰囲気の場合は、必ず注文時に「このコンセントでスマホを充電してもよろしいですか?」と一言確認を取りましょう。店側の許可さえあれば、法律違反になることは絶対にありません。
まとめ
カフェや施設などの業務用コンセントから、許可なく無断でスマートフォンやパソコンを充電する行為は、日本の刑法第245条により「電気窃盗(窃盗罪)」となり、最大で10年以下の懲役又は50万円以下の罰金が科される可能性があります。
金額の大小に関わらず、他人の財物を勝手に使うことは犯罪です。充電が必要なときは、必ず「充電OK」の看板がある席を利用するか、店員に確認を取るなど、正しいマナーと法律の境界線を守って安心なデジタルライフを送りましょう。