なぜ、寒いと鳥肌が立つの?
鳥肌は原始的な防衛反応?

寒いときや驚いたときに立つ「鳥肌」。実はこれ、私たちの体に残る原始的な防衛反応です。この記事では、鳥肌が立つ理由を進化の観点から解説します。
1. 鳥肌とは?
鳥肌とは、寒さや恐怖、強い感情などを感じた際に、皮膚の表面に小さな突起が現れる現象です。この突起は、毛穴の周囲にある筋肉(立毛筋)が収縮することで発生します。
2. 原始的な防衛反応としての鳥肌
鳥肌は、進化の過程で私たちの祖先が寒さや危険から身を守るための仕組みとして発達しました。
- 寒さへの反応: 毛が逆立つことで空気の層ができ、体温を保つ効果が期待されていました。しかし、人間は進化の過程で体毛が薄くなったため、現代ではこの効果はほとんどありません。
- 恐怖や危険への反応: 毛を逆立てて体を大きく見せ、敵を威嚇する役割がありました。これは動物が毛を逆立てて威嚇する行動と同じです。
3. 鳥肌が立つ現代の理由
現代では、鳥肌が立つのは寒さや恐怖だけでなく、次のような場合にも起こります。
- 感動: 美しい音楽や感動的な出来事に触れたとき。
- 驚き: 突然の音や予想外の出来事に対する反応。
これらは、立毛筋を収縮させる自律神経(交感神経)の作用によるものです。
4. 鳥肌が立つのは異常ではない
鳥肌は健康な体の自然な反応です。ただし、特に寒くないのに頻繁に鳥肌が立つ場合や、体調不良を伴う場合には、神経系の異常が考えられるため医師に相談することをおすすめします。